くわしく
中小M&Aガイドライン(第3版)は、交渉の窓口を仲介会社に一本にすると交渉がなめらかになりうるなど、この条項にも一定の合理性はあるとしています。そのうえで、制限の範囲を次のように限るべきとしています(104ページ)。
- 相手:その会社が関わり、紹介した候補だけ。ただし、売り手が「自分で候補を探さない」「自分で見つけた候補と直接交渉しない」ことを、はっきり了解している場合は別です(自分で見つけた候補とのM&Aの支援も、その会社に頼む場合を想定しています)
- 話の中身:M&Aのための交渉だけ。目的を限らないと、ふだんの取引の話し合いまで止められ、事業のじゃまになるおそれがあるためです
- 期間:仲介やFAの契約が終わるまで
売り手が手数料を避けるために契約を終わらせ、そのあとで、紹介を受けた候補と直接交渉してM&Aをするような場合は、テール条項によって手数料がかかりうる、とガイドラインは説明しています(104ページ)。
ガイドラインは、直接交渉の制限(制限される候補と、話の目的の範囲など)を、契約の前に書面で説明する事項の一つにしています(87ページ)。
誤解されやすい点
直接交渉の制限は、仲介の契約書だけに書かれているとは限りません。ガイドラインは、仲介やFAの契約とは別に結ぶ秘密保持契約などにも、この条項が入っていることがあるとしています(40ページ)。知り合いや取引先が候補になりそうなときは、受け取った書類のどこに、どんな制限が書かれているかを確かめてください。
このサイトでの扱い
各機関の通信簿は、国のデータベースの届出から作っています。直接交渉の制限などの契約の条項は載せていません。条項は、契約書と、契約の前に受け取る説明の書面で確かめてください。