くわしく
中小M&Aガイドライン(第3版)は、専任条項には、同じ候補に複数の会社が重ねて打診して相手の印象を悪くしたり、売り手の情報が広がったりするのを防ぐという、一定の合理性があるとしています(103ページ)。そのうえで、仲介会社やFAに次のことを求めています(103〜104ページ)。
- 対象の範囲は、できるだけ狭くする。売り手が意見を聞きたい部分をはっきりさせ、止める合理的な理由がなければ、ほかの支援機関に別の意見(セカンド・オピニオン)を求めることを認めるべき。ただし、相手の情報は出さない、相談先を秘密を守る義務のある人や事業承継・引継ぎ支援センターなどの公的な機関に限る、といった情報の管理に配慮する
- 専任条項を設けるなら、契約の期間は、最長でも6か月〜1年以内を目安に定めるべき
- 売り手がいつでも途中で解約できることを書く条項なども、設けることが望ましい
ガイドラインは、1社に頼むか、複数の会社に頼むかは、それぞれの良い点と注意点を確かめて選ぶものとし、専任条項や秘密保持の条項があると、ほかの会社に重ねて頼むことは、ふつうはむずかしくなるとしています(44〜45ページ)。専任条項(別の意見を聞けるかどうか)は、契約の前に書面で説明する事項の一つです(87ページ)。
誤解されやすい点
- 専任の契約をしたら、ほかには一切相談できない、とは限りません。ガイドラインは、合理的な理由がなければ、別の意見を聞くことを認めるよう求めています。何が禁じられるのかを、前もって確かめておくことが望ましいとしています(40ページ)
- 相手が見つからず、別の会社に頼みたいときは、元の会社に相談して了承を得ることが考えられ、専任条項があると応じてもらえないこともある、とガイドラインは書いています。その場合は、契約の期間が終わるのを待つか、解約して契約を終えてから頼む、といった対応が考えられるとしています(46ページ)
範囲・期間・途中の解約がどう書かれているかは、契約書で確かめてください。
このサイトでの扱い
各機関の通信簿は、国のデータベースの届出から作っています。専任条項などの契約の条項は載せていません。条項は、契約書と、契約の前に受け取る説明の書面で確かめてください。