くわしく
中小企業庁の事業承継ガイドライン(第3版・2022年3月改訂)は、休廃業・解散する直前の決算で当期の損益が黒字だったものを「いわゆる黒字廃業」と呼んでいます(11ページ)。休廃業・解散は、倒産(法的整理)を除き、特に手続きをとらずに事業が止まった状態か、商業登記などで解散が確かめられたものを指します(2026年版中小企業白書 第1-1-42図の注)。
2026年版中小企業白書のコラム1-1-4は、後継者不在などを背景に、黒字廃業を余儀なくされる企業もいまだに多く存在しているとし、事業承継の問題への対応は引き続き差し迫った課題だとしています(Ⅰ-56ページ)。
国のデータで見ると
2026年版中小企業白書が引く民間の調査会社の調査では、2025年の休廃業・解散は67,949件でした(第1-1-41図、Ⅰ-49ページ)。そのうち、やめる直前の決算で黒字だった割合は次のとおりです(第1-1-42図、Ⅰ-50ページ)。
- 2016年:55.7%
- 2020年:57.1%
- 2023年:51.9%
- 2024年:51.1%
- 2025年:49.1%
白書は、黒字で休廃業・解散に至る会社の割合は下がる傾向にあり、2025年は半数を下回ったとしています。
誤解されやすい点
- 「黒字廃業は約6割」という数字は、事業承継ガイドライン(2022年改訂)にあります。黒字廃業が廃業の約6割を占める状況が続いているという記述で、2021年版の白書が引いた、別の民間の調査会社の2020年の調査によるものです(11〜12ページ)。調べた会社や年によって数字は違います
- 黒字か赤字かは、やめる直前の当期純利益で分けています。また、休廃業・解散の状態は調べた時点のもので、のちに事業を再び始めることを否定するものではないと、白書は注で書いています(第1-1-42図)
このサイトでの扱い
このサイトは、たたむか売るかの助言はしません。考えるときの材料は会社を売る時期を考えるときの材料に、無料の公的な相談窓口は事業承継・引継ぎ支援センターとはにまとめています。