くわしく
中小M&Aガイドライン(第3版)とその参考資料2「中小M&Aの譲渡額の算定方法」には、「年買法」という呼び名は出てきません。同じ考え方を、「時価純資産法(又は簿価純資産法)に数年分の利益を加算する場合」として説明しています(参考資料2 3ページ)。
- 純資産:会社の資産から負債を引いた額です。貸借対照表の数字をそのまま使うのが簿価純資産法、資産や負債を時価で見直して出すのが時価純資産法です(参考資料2 1〜2ページ)
- 足す利益:税引後利益や経常利益などです。利益の種類と年数(通常1〜3年)は事例ごとに違い、交渉で決まることが多いとしています(参考資料2 3ページ)
参考資料2の例では、時価で見直した純資産270に、見直した利益25の3年分(75)を足し、譲渡額を345としています(3ページ)。
ガイドライン本文は、中小M&Aでは、簿価純資産法・時価純資産法・類似会社比較法(マルチプル法)で出した株式や事業の価値をもとに譲渡額を交渉することが多く、交渉の結果、純資産に数年分の利益を足す場合もあるとしています(44ページ)。
誤解されやすい点
- 計算で出た額が、そのまま会社の値段になるわけではありません。ガイドラインは、評価の額は譲渡額を決めるときの目安の一つで(22ページ)、当事者どうしが最後に合意した金額が譲渡額になるとしています。どの方法が合うかは事例ごとに違うため、相談先の支援機関に相談したうえで選ぶことが望ましいとしています(44ページ)
- 国の「株式価値の簡易計算」(M&A支援機関登録制度HP)は、年買法ではなく、登録機関から報告されたM&Aの実績から出した業種ごとの倍率(EV/EBITDA・PER・PBR)で、株式の価値の参考値を出す道具です。対象は黒字の会社の株式譲渡で、結果はあくまで参考値だとしています
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