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手数料

データ:東海4県のM&A仲介・支援機関|愛知・岐阜・三重・静岡の数と手数料(国の登録データ)

愛知・岐阜・三重・静岡に本店がある国の登録M&A支援機関を、2026年10月12日取得の登録データから数え直しました。県ごとの数と種類、県の外から支援に来る機関、最低手数料の中央値と着手金の割合を全国と並べています。

書いた人

M&A仲介の通信簿 編集部

国の「M&A支援機関登録制度」の届出を毎月取り込み、仲介会社の手数料を同じ条件で計算して載せています。記事は中小企業庁のガイドラインなど公的な資料にもとづいて書き、仲介や交渉、価格や税の助言はしません。

4つの区画に分かれた地形の模型に小さな事務所や金融機関の建物が並び、社長と案内役が見比べているアイソメトリックのイラスト
社長

愛知で製造業の会社を経営しています。会社を売る相談先を調べると、東京の会社ばかりが目に入ります。東海には、国に登録した仲介の機関がどのくらいあるのでしょう。

案内役

国の登録データ(2026年10月12日取得)から、愛知・岐阜・三重・静岡の4県を数え直しました。機関の数と種類、県の外から支援に来る機関、手数料の届出を、全国と並べます。どの県・どの機関がよいかは決めず、機関の名前も挙げません。

先に結論

  • 国の登録機関3,362のうち、本店が東海4県にあるのは278機関(8.3%)です。愛知県169・岐阜県37・三重県17・静岡県55で、仲介の業務があるのは合わせて262機関でした
  • 支援する県に「全国」と届け出た2,178機関を含めると、4県とも2,300を超える機関が、その県を支援先に挙げています。全国ではなく県の名前を挙げた機関は、県ごとに151〜222機関です
  • 仲介の売り手側の最低手数料の中央値は、愛知県250万円(135機関)・岐阜県200万円(31機関)・三重県275万円(16機関)・静岡県500万円(48機関)でした。全国は300万円(2,506機関)です
  • 着手金があると届け出た機関の割合は、4県を合わせて55.0%で、全国の41.6%より高めでした
  • 県の中央値は、機関が少ないとぶれやすく、譲渡額によって並びも変わります。県の値で決めず、自分の会社の金額で、一つひとつの機関の届出を確かめてください
  • 自分の会社の金額では、譲渡額3,000万円で全機関の手数料を計算するのように、金額を変えて計算できます

本店がある機関の数

届出を見るときの3つ(本店の県・支援先の県・最低手数料と着手金)を、県の値でなく機関ごとに確かめることを示した図
社長

まず、それぞれの県に本店がある機関は、いくつありますか。

案内役

4県で278機関です。そのうち6割が愛知県で、どの県もほとんどの機関が仲介の業務を届け出ています。

国の登録データで、本店の都道府県ごとに数えました。

県 本店がある機関 うち仲介の業務あり うち個人の登録
愛知県 169 158 33
岐阜県 37 36 13
三重県 17 17 2
静岡県 55 51 10
4県の合計 278 262 58
全国 3,362 2,978 772

仲介の業務がある割合は、4県の合計で94.2%、全国では88.6%でした。残りは、FA(売り手か買い手の一方だけを支援する形)の業務だけを届け出た機関です。仲介とFAの違いはM&Aの仲介とFAの違いにまとめています。

本店の数を都道府県で見ると、東京都が1,301、大阪府が368、福岡県が171で、愛知県の169はこれに続く数です。

本店の住所で市町を見ると、愛知県は169機関のうち123機関(73%)が名古屋市で、ほかに一宮市・春日井市・豊田市などがあり、名古屋市を含めて21の市町に分かれていました。岐阜県は岐阜市12・高山市7・大垣市5、三重県は四日市市8・桑名市4・津市2、静岡県は静岡市20・浜松市12・沼津市5です。

県ごとの機関の一覧は、愛知県・岐阜県・三重県・静岡県のページで見られます。名前を押すと、その機関の届出をまとめた通信簿が開きます。

どんな種類の機関があるか

社長

「機関」というのは、M&Aの専門の会社のことですか。

案内役

専門の会社のほかに、税理士などの士業、経営コンサル、銀行や信用金庫も登録しています。東海4県は、全国より金融機関の割合が高めでした。

国のデータベースには、1つの機関に1つ「M&A支援機関の種類」が載っています。その届出を、大きな分け方で数えました。

県 士業等専門家 M&A専門業者 金融機関
愛知県 66(39.1%) 46(27.2%) 11(6.5%)
岐阜県 17(45.9%) 7(18.9%) 7(18.9%)
三重県 3(17.6%) 3(17.6%) 4(23.5%)
静岡県 19(34.5%) 10(18.2%) 11(20.0%)
4県の合計 105(37.8%) 66(23.7%) 33(11.9%)
全国 1,274(37.9%) 1,156(34.4%) 205(6.1%)

表のほかは、経営コンサル(愛知県37・岐阜県6・三重県7・静岡県14)と、その他(M&Aプラットフォーマーなど。愛知県9・静岡県1)です。三重県は、17機関のうち7機関が経営コンサルでした。

くわしい種類で見ると、4県の士業等専門家105機関は、税理士51・公認会計士22・中小企業診断士20などです。愛知県では税理士が38機関で、県の中でいちばん多い種類でした。

金融機関33機関の内訳は、信用金庫・信用組合23・地方銀行7・証券会社1・その他2です。全国で信用金庫・信用組合と届け出た102機関のうち、23機関の本店が東海4県にありました。M&A専門業者の割合は、4県の合計で23.7%と、全国の34.4%より低くなっています。通信簿の一覧では、本店の県と機関の種類を組み合わせて絞り込めます。

県の外から支援に来る機関

社長

本店が県の外にある機関にも、頼めるのですか。

案内役

各機関は、支援する都道府県を届け出ています。「全国」と届け出た機関が多いので、県の外から支援に来る機関は、県の中の機関よりずっと多くなります。

「支援業務提供都道府県」に、その県の名前か「全国」がある機関を数えました。本店がその県の機関も含みます。

県 その県を支援先に含む機関 そのうち県の名前を挙げた機関 そのうち本店が県の外の機関
愛知県 2,400 222 2,231
岐阜県 2,336 158 2,299
三重県 2,329 151 2,312
静岡県 2,352 174 2,297

支援先を「全国」と届け出た機関は、全国で2,178(64.8%)あります。どの県でも、支援先に含む機関の9割を超えるのが、この「全国」の機関です。仲介の業務がある機関に限ると、愛知県を支援先に含む機関は2,171でした。

県の名前をはっきり挙げた機関の本店も数えました。愛知県の名前を挙げた222機関は、本店が愛知県の69機関のほか、東京都28・大阪府22・岐阜県19・静岡県12などです。岐阜県・三重県・静岡県の名前を挙げた機関では、本店が愛知県の機関が最も多く、それぞれ59・57・46機関でした。

本店が4県にある機関のうち、支援先を「全国」と届け出たのは、愛知県59.2%・岐阜県35.1%・三重県52.9%・静岡県34.5%です(全国では64.8%)。静岡県では、55機関のうち19機関が、支援先を静岡県だけと届け出ていました。

支援先も各機関の自己申告です。県の外の機関に頼むときは、面談の場所や進め方を、契約の前に聞いておけます。愛知県を支援先に含む仲介の機関のように、通信簿の一覧では支援先の県で絞り込めます。

最低手数料と着手金

会計事務所の打ち合わせ室で、社長と税理士がノートパソコンの画面を一緒に見ている場面
社長

地元の機関のほうが、手数料は安いのでしょうか。

案内役

県によって違い、ひとことでは言えません。仲介の売り手側の届出で、最低手数料と着手金を並べます。

最低手数料は、料率で計算した額が小さくても、これより下にはならない手数料の下限です。本店がその県にある仲介の機関の届出を数えました(税抜・届出のまま)。

県 最低手数料の中央値(届出の数) 1,000万円以上の機関 着手金ありの割合(仲介の機関の数)
愛知県 250万円(135) 30(22.2%) 53.8%(158)
岐阜県 200万円(31) 5(16.1%) 72.2%(36)
三重県 275万円(16) 2(12.5%) 64.7%(17)
静岡県 500万円(48) 5(10.4%) 43.1%(51)
4県の合計 300万円(230) 42(18.3%) 55.0%(262)
全国 300万円(2,506) 554(22.1%) 41.6%(2,978)

三重県の275万円は、真ん中の2機関の届出(250万円と300万円)の間の値です。静岡県は、48機関のうち25機関が500万円以上でした。

同じ県の中でも差は大きく、届出の最低手数料は、愛知県で30万〜2,000万円、岐阜県で20万〜2,000万円、三重県で50万〜1,000万円、静岡県で50万〜2,500万円に分かれていました。

着手金は、契約したときに払うお金で、成約しなくても戻らないことがあります。4県で着手金があると届け出た144機関のうち、94機関は「成功報酬に含まない」(成功報酬とは別に払う)と届け出ていました。全国では、着手金のある1,240機関のうち697機関です。払う時期や扱いはM&Aの着手金・中間金・月額報酬とは?にまとめています。

譲渡額3,000万円と1億円で計算すると

社長

最低手数料の中央値が低い県なら、払う手数料も少ないということですか。

案内役

そうとは限りません。手数料は、料率・基準となる金額・最低手数料・成功報酬とは別の着手金などが合わさって決まるからです。このサイトの計算機と同じ条件で計算しました。

本店がその県にある仲介の機関の届出で、手数料(税込)を計算した中央値です。かっこの中は、譲渡額に対する割合です。

県 計算できた機関 譲渡額3,000万円 譲渡額1億円
愛知県 135 385万円(12.8%) 825万円(8.3%)
岐阜県 33 292万円(9.7%) 660万円(6.6%)
三重県 15 385万円(12.8%) 605万円(6.0%)
静岡県 42 550万円(18.3%) 605万円(6.0%)
4県の合計 225 385万円(12.8%) 660万円(6.6%)
全国 2,445 330万円(11.0%) 638万円(6.4%)

全国の1億円は、計算できた2,447機関の中央値です。

愛知県は、最低手数料の中央値(250万円)が全国より低い一方で、譲渡額3,000万円の手数料の中央値は385万円と、全国の330万円を上回りました。静岡県は、3,000万円では550万円ですが、1億円では605万円と、全国の638万円を下回ります。県の値の並びは、譲渡額によって変わります。

譲渡額3,000万円で、料率ではなく最低手数料で手数料が決まった機関の割合は、愛知県51%・岐阜県42%・三重県67%・静岡県76%で、全国は54%でした。小さな会社ほど最低手数料で決まりやすいしくみは、M&A仲介の手数料の相場にまとめています。

計算機では、県で絞って同じ計算ができます。譲渡額3,000万円で、愛知県に本店がある機関の手数料を計算すると、愛知県の機関の届出だけが並びます。県の選び方を変えれば、岐阜県・三重県・静岡県でも見られます。県の外の機関も含めるときは、譲渡額1億円で全機関の手数料を計算するをお使いください。

専従者・成約件数・情報共有の仕組み

社長

手数料のほかに、届出で比べられるものはありますか。

案内役

M&Aの支援の仕事を専らする人の数、2024年度の成約件数、不適切な買い手の情報を共有する仕組みへの加盟が、届け出られています。

本店がその県にある機関(FAだけの機関も含む)の届出です。

県 専従者の中央値(0人の機関の割合) 2024年度の成約件数の届出あり 情報共有の仕組みに加盟
愛知県 1人(26.6%) 35(20.7%) 5(3.0%)
岐阜県 1人(24.3%) 11(29.7%) 2(5.4%)
三重県 1人(29.4%) 3(17.6%) 0
静岡県 1人(25.5%) 17(30.9%) 0
4県の合計 1人(26.3%) 66(23.7%) 7(2.5%)
全国 1人(24.8%) 784(23.3%) 116(3.5%)
  • 専従者: 4県とも中央値は1人で、全国と同じでした。専従者を0人と届け出た機関が、どの県でも4分の1ほどあります
  • 成約件数: 2024年度の成約件数は「〜5件」「6〜10件」のような幅で届け出られます。「-」以外の届出があった4県の66機関のうち、55機関が「〜5件」でした。11件以上は、愛知県と静岡県に3機関ずつです。「-」が成約のなかったことを表すのかは、データベースからは分かりません
  • 情報共有の仕組み: 不適切な買い手の情報を機関どうしで共有する仕組みです(中小企業庁は2025年2月に運用の決まりを公表)。4県で加盟と届け出たのは7機関でした

加盟していないことだけで、その機関の買い手の調べ方が分かるわけではありません。買い手をどう調べるかは、契約の前に各機関に聞けます。仕組みのことは、不適切な買い手から会社を守るにはと、用語集の不適切な譲り受け側の情報共有の仕組みにあります。

国に報告されたM&Aの件数

社長

東海では、実際にどのくらいM&Aが行われているのですか。

案内役

登録機関が国に報告した件数は、国の集計のページで県を選んで見られます。すべてのM&Aではなく、登録機関が支援した案件だけです。

国の「登録支援機関を通じた中小M&Aの集計結果」で、絞り込みの条件を「都道府県」にして各県を選んだときの、譲渡側の件数です(2026年10月14日に確認)。

県 2022年度 2023年度 2024年度
愛知県 247 283 271
岐阜県 47 74 76
三重県 42 54 50
静岡県 124 159 167
全国 4,036 4,681 4,940

2024年度の4県の合計は564件で、全国の11.4%でした。564件のうち仲介の支援が469件(83.2%)、FAが95件で、全国の仲介の割合(81.5%)と近い値です。

集計の対象は、登録機関が仲介やFAの契約を結び、最終契約に至った中小M&A(資本金1億円以下の法人か個人事業主が当事者)です。ページは、すべての案件を網羅していないことに注意を求めています。絞り込みの「都道府県」が何の所在地かは、ページに説明がありませんでした。

よくある質問

社長 中央値が低い県の機関に頼めば、手数料は安くなりますか?
案内役

そうとは限りません。県の中央値は、その県に本店がある機関の届出の真ん中の値で、一つひとつの機関の手数料は大きく違います。手数料は、料率・基準となる金額・最低手数料・着手金などの組み合わせで決まります。自分の会社の金額で、各機関の届出を確かめてください。

社長 本店が東京の機関に、東海の会社の相談はできますか?
案内役

支援先に「全国」か東海の県を届け出た機関は、どの県でも2,300を超えます。ただし、支援先は各機関の自己申告です。面談の場所や進め方は、それぞれの機関に確かめてください。

社長 このデータに載っていない仲介会社もありますか?
案内役

あります。国のよくあるご質問は、この制度を、登録しないと仲介やFAの仕事ができない「許認可制度ではありません」としています。このデータは、登録した機関だけを数えたものです。なお、事業承継・M&A補助金(専門家活用枠)で仲介やFAの手数料が補助の対象になるのは、登録機関の支援だけです。制度のことはM&A支援機関登録制度とはにまとめています。

社長 東海4県に、無料の相談窓口はありますか?
案内役

4県とも、国の事業承継・引継ぎ支援センターがあります。中小機構の一覧(2026年10月14日に確認)では、名古屋市・岐阜市・津市・静岡市にあり、愛知県は豊橋市にもサテライトオフィスがあります。センターへの相談は無料で、紹介された登録機関などに頼むと有料です(中小M&Aガイドライン66ページ)。くわしくは事業承継・引継ぎ支援センターとはにまとめています。

社長 この記事の数字は、いつのものですか?
案内役

国のデータベースを2026年10月12日に取得して数えました。登録の追加や抹消、届出の変更で、数字は変わります。最新の届出は、通信簿の各機関のページか、国のデータベースで確かめてください。

社長

愛知の機関だけで考えていましたが、県の外から来る機関も多いのですね。まず自分の会社の金額で、届出を見比べてみます。

案内役

県の数字は、地域の全体をつかむための材料です。気になる機関が見つかったら、通信簿で届出を見てから、契約の前に書面で確かめてください。

このデータについて

  • 使った資料: M&A支援機関登録制度HP 登録支援機関データベースを加工して作成しました(取得日 2026年10月12日・3,362機関)。届出は各機関の自己申告で、実際と異なる場合があります。登録していない機関は入っていません
  • 本店: 「本店都道府県」の列で数えました。市町は「本店所在地」の住所から切り出しました(個人の登録も数に入れ、住所は載せていません)
  • 仲介の業務あり: 「仲介業務」が「有」の機関です
  • 支援先に含む: 「支援業務提供都道府県」が「全国」か、その県の名前を含む機関で、本店がその県の機関も含めました。県のページの「ほかの県からこの県を支援」は、本店がその県の機関を除いた数(愛知県なら2,231)です
  • 種類: 「M&A支援機関の種類」の届出の、「 - 」より前の大きな分け方です(例:「士業等専門家 - 税理士」は士業等専門家)。M&Aプラットフォーマーと商工団体は「その他」に入れました
  • 最低手数料: 仲介の売り手側の最低手数料(税抜)を、仲介の業務がある機関で数えました。届出のない機関は数に入れていません。全国の中央値は、入力の誤りとみられる10億円以上の3件を除いた2,506機関の値です。東海4県には10億円以上の届出はありませんでした。中央値は、数が偶数のときは真ん中の2つの平均です。県のページの「最低手数料の真ん中の値」は真ん中の2つの低いほうを出すため、三重県は250万円と表示されます
  • 着手金: 仲介の売り手側の手数料の詳細で、着手金が「有」の機関を、仲介の業務がある機関の数で割りました
  • 計算: 計算機と同じ計算のしかたで、負債の合計は譲渡額の半分、有利子負債は2割、現預金は1割、役員借入金はなしとした仮の会社で計算した試算です。税込で、成功報酬に含まない着手金・中間金を足し、月額報酬は足していません。定額やその他の決め方の機関、計算できない届出、手数料が譲渡額を上回る機関は入れていません。中央値は県のページと同じ数え方です
  • 専従者・成約件数・加盟: 「専従者数」「2024年度の中小M&A成約実績数」「不適切な譲り受け側に係る情報共有の仕組みへの加盟有無」の届出です。成約件数は「-」以外の届出を数えました
  • 国に報告された件数: 国の集計結果のページで、年度と都道府県を選んで、2026年10月14日に確かめました
  • このサイトは、特定の機関や県をすすめず、機関の名前も挙げていません。順位もつけていません。仲介や交渉、価格や税についての助言は行いません

出典